先日組み立てが完了した足場の中。
この日は足場の点検を行いました。
足場の組立ては高いところでの作業が多いので特に転落に注意しなくてはいけません。
建設工事では3大災害と呼ばれる災害があります。
まず、クレーンやパワーショベルなどの建設機械による災害。
つぎに、足場や山の倒壊・崩壊による災害。
そして、高いところからの墜落・転落による災害です。
いづれも一旦事故が起こってしまうと重症、あるいは不幸にも命を落とす、ことになります。
なかでも高いところでの作業、私たちは高所作業といいますが、
"1メートルは一命取る"といわれるほど、高所作業は危険を伴います。
この墜落・転落を防ぐのに有効な手立てとして安全帯があります。
安全帯はベルトにロープが付いていてその先端にフックが付いています。
そのフックをしっかりとした棒や綱(親綱)に引っ掛けます。
ベルトやロープ・フックには十分な強度があって、万一自分の体が足場から落ちそうになったときにそのロープとフックで助かるという安全設備です。
かけていれば命が助かるこの道具ですが、人間ですからうっかり掛け忘れたり、面倒なので使わなかったりすることがあって当たり前だと思います。
そこで、これ。
"アピールマーカー"という商品です。
この赤い布はフックの根元につけられるように出来ています。
名前の意味は安全帯を使っているということを他の人にアピールする印、ということでしょうか。
たしかに、この布があるだけで遠いところからでも安全帯のフックの位置が良くわかるようになります。
こんなふうに。
赤いところが安全帯のフックです。
手すりに引っ掛けているのが良くわかります。
自分が怪我をしないように気をつける。
昔から建設現場では、「怪我と弁当は自分持ち」といわれています。
その通りですね。
しかし、同時に家族が悲しまないように、職場の同僚がつらい思いをしないように
安全作業を行うことも大事なのではないでしょうか。
仮に怪我をしないことが自分のためだけならば、自分が怪我をしてもいいと思ってしまえば、安全帯などはせず不安全な行動をとっても自分の勝手、となってしまう。
あるいは自分は経験豊富で決して高いところから落ちることなどないから安全帯を使わなくてもいい、使わなければもっと仕事が速くできる、という人もいるかもしれません。
でも世の中絶対ということはありえない・・・。
このアピールマーカー、安全帯を使っていることをアピールすることが出来るのですばらしい道具なのですが、もし安全帯を使っていなければ使っていないことも遠いところから良くわかるのです。
使っていないことをマイナスアピールしてしまう・・・。
そんなことを積極的にアピールしたいひとはあんまりいませんよね。
見られることを常に意識していれば、こっそりつけないでいることが出来なくなる。
自分ひとりではないことを常に意識すれば、いい加減な行動は取れなくなると思います。
女性は人に見られてきれいになるといいます。
我々も人に見られて安全作業をしっかりできるようになる、のかなと。
・・・今日は、少し文章がくどいですね。
次からはもっと写真をたくさん使いたいと思います。
また明日もがんばります。